2025年1月レギュレーション変更後のスタンダード環境まとめ
2025年1月24日のスタンダードレギュレーション変更により、使用可能なレギュレーションマークが「G・H・I」に更新され、「F」マークのカードが使用不可となりました。これによって、ポケモンV/VMAX/VSTARなどの“V”系が一斉にスタン落ちし、環境が大きく変化しています。代わりにSVシリーズのポケモンexや一部の1進化・2進化ポケモンを軸としたデッキが台頭し、新環境の中心となっています。
ここでは、現在のスタンダード環境において引き続き強力とされるデッキや新たに注目を集めているデッキをまとめてご紹介します。
主要なトップメタ:ドラパルトexデッキ & タケルライコex+オーガポンexデッキ
ドラパルトexデッキ
- 概要と主なカード
2進化ドラゴンポケモン《ドラパルトex》を軸に、高火力と盤面コントロール力を両立。旧環境のドラパルトVMAXに近い動きで、ワザ「ファントムダイブ」による
– 高ダメージ
– ベンチへのダメカンばら撒き(6個)
…を併用して相手の戦力を削っていきます。また《ヨノワール》の「カースドボム」など、自分が倒されたときにも追加ダメカンを配置する特性を仕込むことで、粘りと盤面コントロールを強化しています。
- 戦術の特徴
– 序盤にドラパルトexを育てて中盤から攻めるオーソドックスな2進化プラン
– 高耐久ゆえに一撃で落とされづらく、攻めと妨害を両立して戦える
– 万一倒されても「カースドボム」等で相手側にダメカンを撒き、サイドを取り返せる粘りドラパルトex自身がドラゴンタイプで弱点が無いため、安定した立ち回りが可能です。環境初期から使用率、勝率ともに非常に高いトップメタと言われています。
タケルライコex+オーガポンex(通称:ライコポン)デッキ
- 概要と主なカード
パラドックスポケモンの《タケルライコex》(雷・古代)を高速展開し、《オーガポン<みどりのめん>ex》でエネルギー加速を行う雷・草タイプの連合デッキです。– 《タケルライコex》の高火力ワザ「きょくらいごう」はエネルギー5個要求ですが、一撃でHPの高い相手も倒せる強力な技。
– 《オーガポン<みどりのめん>ex》の特性や、サポート《オーリム博士の気迫》などで素早くエネルギーを供給できるため、後攻1ターン目から大ダメージを狙うことも可能。いわゆる「ライコポン」構築は大会でも結果を出しており、短期間でTier1に上り詰めたアグロデッキとして注目されています。
- 戦術の特徴
– たねポケモン中心で準備が早く、高速なサイドレースを仕掛けやすい
– 序盤から大ダメージを連発し、相手の要となるポケモンを一気に落として優位に立つ
– ドラパルトex対面でも互角以上に渡り合える火力・展開力が強み環境の中心の一角であり、2強のひとつとして頻繁に採用されています。
その他の強力・注目デッキ(Tier2相当)
ドラパルトexやライコポン以外にも、実力者が注目するデッキは複数存在します。そのいくつかを簡単にまとめます。
サーフゴーexデッキ
- 概要
《サーフゴーex》を軸にした超タイプのカウンター寄りデッキ。HPの低いたねポケモンを相手に倒させ、こちらは2サイドポケモンを倒し返してサイドを稼ぐ「1交換→2交換」を狙うプランが特徴です。妨害要素として《ミミッキュ》や《オーガポン<いしずえのめん>ex》を組み合わせるなど、多彩なコントロールが可能とされています。 - ポイント
– 相手の計算を狂わせる独自のサイドレース構築
– 耐久力のあるポケモンexで粘り強く戦う
– 若干の展開難易度があるものの、環境対策次第で大化けの可能性を秘めています
リザードンexデッキ
- 概要
《リザードンex》による高火力ビートダウンをメインプランとした炎タイプデッキ。グッズロックや手札破壊などの妨害に弱い面があり、序盤の事故をどうカバーするかが課題です。 - ポイント
– 序盤からロックを食らわず動ければ、パワーで多くのデッキを蹂躙可能
– 《ピジョットex》などを採用してリソース不足を補う構築が流行
– ドラパルトexが苦手気味で、上位メタへの相性が鍵
サーナイトexデッキ
- 概要
前環境でも活躍した《サーナイトex》を軸に、トラッシュの超エネルギーを加速して連続攻撃するデッキ。レギュレーション変更でドローエンジンとなる《キルリア(リファイン)》などを失い、パワーはやや抑えられましたが、依然として爆発力のある構築です。 - 注目カード
– 《リーリエのピッピex》を組み込むことで、相手のドラゴンポケモン(ドラパルトexなど)にも無理やり弱点を付与し、一撃で倒せる可能性が生まれました。
– トップメタに対して一発逆転の手段があり、環境次第では大きく勝ち上がる力を持っています。
オーダイルexデッキ
- 概要
《オーダイルex》の2進化ラインを主軸とし、自身にダメカンを蓄積してから相手全体にばら撒く独自のコンボを展開。技や特性で場全体を圧倒するため、一度ハマると相手のベンチを一掃するような動きが魅力です。 - 特徴
– 一部の大会では「最高勝率」を記録するなど潜在能力は高い
– 研究が進むにつれ対処されやすくなり、シェアはやや落ち着き気味
– 尖ったギミックのサブメタとして注目され、環境によって化ける可能性もあるデッキです
Nのゾロアークexデッキ
- 概要
最新カード《Nのゾロアークex》を中心としたギミックデッキ。ワザ「ナイトジョーカー」の追加効果を使い分けて、柔軟に妨害や火力を組み立てます。 - 特徴
– HPが低めで倒されやすい反面、ワザやグッズの選択肢が豊富で対面ごとの対応力が高い
– トッププレイヤーが早期から構築を研究・公開しており、完成度が高いリストが出回っている
– Tier2クラスの実力と評価されるものの、メタ読み次第では上位進出の可能性も十分
リーリエのピッピex(テラスタルバレット)デッキ
- 概要
《リーリエのピッピex》の特性「フェアリーゾーン」により、相手ポケモンに強制的に弱点を付与し、テラスタルポケモンの技を叩き込むコンセプト。
特に《オーガポン<みどりのめん>ex》などの強力なテラスタルポケモンと組み合わせることで、1サイドポケモンさえ2枚サイドを取りながら倒す“お得”な勝ち筋を持ちます。 - 戦術と評価
– ドラパルトexやタケルライコexに対して弱点を狙えるため、Tier1へのメタとして機能
– メタ外デッキとの相性が悪い場合もあり、最強というより強力な対策デッキの位置づけ
– メタ読みがハマったときの爆発力は高く、大会でも上位入賞が見られます
環境の変化と新カードの影響
ポケモンV/VMAX/VSTARのスタン落ちに伴い、2進化ポケモンexを中心とする新しい環境が到来しました。ドラパルトexのように弱点を持たないポケモンや、オーガポンexシリーズのように多彩な特性・エネルギー加速を行うカードの登場が、ゲームスピードやデッキ構築の方向性を大きく変えています。
特に以下の点が注目されます:
- オーガポンex各種の存在:
– みどりのめん(草)によるエネルギー加速
– いしずえのめん(岩)による妨害特性
…など、複数の形態が環境へ大きな影響を与えています。 - パラドックスポケモンex(タケルライコexなど)の参入:
– 強力な技を持つたねポケモンexの増加で、高速デッキがさらに増えた
– エネルギー加速を駆使して後攻1ターン目から大ダメージを叩き込む動きが猛威 - リーリエのピッピexなどの新しい弱点操作:
– ドラパルトexのように従来弱点がないポケモンにも弱点を付与し、一撃で倒せる可能性が生まれた
また、かがやくポケモン(特に《かがやくゲッコウガ》など)を失ったことで、ドローエンジンが減少し、デッキ構築の再編が必要になったケースも多いです。こうした要素の複合によって、新スタンダード環境は攻撃的かつテクニカルなゲーム展開が目立つようになりました。
プロプレイヤー視点のメタゲームとデッキ選択
大会シーンや上位プレイヤーの分析では、やはり「ドラパルトex」と「タケルライコex+オーガポンex」が現在の環境の2強と言われています。デッキ選択のアプローチとしては大きく2つあります。
- 環境最強デッキを握る
ドラパルトexデッキかライコポン(タケルライコex+オーガポンex)をそのまま使う選択肢。
– ドラパルトexは弱点が無く安定感が高い。
– ライコポンはドラパルトexにも有利で爆発力がある。
どちらも使用者数・勝率ともに突出しており、新環境の「最適解」に近いと評価されています。 - メタゲームを意識し、対策デッキを握る
2強に強いギミックを持つデッキや、奇襲性の高い構築を選ぶパターンです。
– 一部大会でオーダイルexデッキが最高勝率を出すなど、メタ外からの台頭も十分あり得る。
– リーリエのピッピexデッキのようにドラパルトex・ライコポン対面を想定した構築も成果を出している。
ただし対策に特化したデッキは、別の対面で不利になりがちというリスクもあります。
いずれにせよ、「ドラパルトexとタケルライコexを無視できない」のが今のスタンダード環境です。メタゲームは常に変化するため、今後の大会結果や新カードの追加によって新たなトップデッキが生まれる可能性もありますが、2025年1~2月時点ではこの2強を軸に他の強力デッキが凌ぎを削る図式が続いています。
今後も新弾の発売やプロプレイヤーの研究によって、環境が大きく動く可能性があります。随時アップデートされる情報をチェックしながら、ご自分のプレイスタイルに合ったデッキを探してみてください。
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